瞑想にはフィギアスケーターのようにただクルクルと回り続ける旋回という技法があります。ワーリングと呼ばれることもあり、ただ回るというシンプルなものですが、これで悟りを得た人物もいる強力な技法です。
旋回はトルコのセマー、エジプトのタンヌーラなど、特に中東で盛んに行われています。しかし、中東だけでなく、インド、中国、日本など世界の至る所で用いられている技法でもあります。
日本において旋回はとてもマイナーな瞑想法ですが、一度コツを掴んでしまえば、体力の続く限りいつまでも回り続けていたいと言われることが多い、魅力のある技法です。
一般的には旋回によって自分が溶け去り、宇宙と一つになると言われています。また、激しく旋回していながら、台風の静けさのような中心を見出すことが出来ると言われることもあります。
また、旋回には生命力(ライフエナジー)を高める作用があります。
マクロの観点では地球は公転していますし、ミクロの観点では物質を構成する原子も原子核の周りを電子が回転して成り立っています。万物は常に回転し続けています。
ここで重要なことは右回転であるということです。右回転が生命力を生み出す回転です。
フリーエネルギーの存在を知っている方は多いと思いますが、原理自体は単純なものです。右回転のコイルでエネルギーを発生させ、発生したエネルギーを左回転のコイルで集めて電気として活用するという仕組みです。
また、マクロビの調理法においても、右回りでかき混ぜたり、炒めたりすることで、料理の生命力を高めます。
右回転でエネルギーが発生し、生命力が高まるということは、おそらく宇宙の摂理なのでしょう。これを自分自身の身体を使って、右回転させていくのが旋回の瞑想です。
旋回は非常に強力で素晴らしい瞑想の技法ですが、目が回りそうというイメージがあります。
目が回らないように旋回するには少々のコツがあります。このコツが掴めれば、誰でも旋回ができるようになります。
目が回るというくらいですから、目の使い方を理解することが一つのポイントになります。目が回るという現象は、様々なポイントを捉えすぎることで、目がけいれんを起こしている状態です。
様々なポイントを捉えない様にするには、二つの方法があります。まず、一つは視点を固定すること。初めて旋回をする方は、片方の手の平の一点だけに視点をフォーカスして回ることを推奨しています。視点が固定することができれば、目が回ることはないでしょう。
旋回に慣れてくれば、中空を見るという方法もあります。回り続ける景色を見るでもなく、見ないでもない。その間を見ているのが中空です。見ているでも、見ていないでもない。コツを掴めば簡単に出来るようになります。
目の使い方という一例を挙げましたが、回ろうとしないということであったり、呼吸のことなど大切なポイントはいくつかあります。旋回瞑想のポイントはコラムなどに記載するかもしれませんし、旋回瞑想会においてもお伝えしています。